H15.12.23
【マニュアルの活用にあたって】
 実際に交流している学校、市町村教育委員会からの聞き取りをもとに作成したものです。実際の交流にあたっては、国、学校、担当者が異なったり、国を取り巻く情勢等が変化したりすることから、相手校、相手国等に十分確認の上、実施していただきますようお願いします。

【訪問】
1   訪問先(学校)の選定
 旅行社・教育委員会・親善協会・ロータリークラブ・大使館・ALT(出身地・母校・友人)・校区在住者からの紹介や依頼、学校職員や教諭個人の人脈を利用
2   事前研修
(1)時期: 2,3か月前から行う。
(2)内容: ALTや国際交流員の協力を得て、訪問国事情や英会話の学習、保護者説明会、必要書類の作成、出し物の練習(踊り、歌、日本民話の英語劇、英語や訪問国の言葉での自己紹介など)をする。数回にわたり研修するなかで、心構えやチームワークを養う。
単なる旅行ではないので、グループを作り、各々テーマや課題を決めて、研修を行った。
3   事後報告
帰国後、現地調査の結果を学園祭などで報告、発表している。

【訪問受入で感じたこと】

  • 長期的な交流を続けることによって、町全体、学校全体が協力的になった。かつての訪問団メンバーが案内ボランティアとして活躍することも。
  • 全校集会での交流は身近に感じられない。少人数、学年限定、希望者のみに絞るなどすれば良い。
  • 交流会で一方的に見たり聞いたりするのではなく、学校活動(授業参加や見学、クラブ活動、遊び、清掃等)を一緒にする時間を共有することによって、実際的な交流ができた。その中で互いの違いや共通点に気付くことによって、異文化吸収、自国の文化を再認識する。 
  • 日本側のホームステイ受入家庭は、もてなすという感覚が強い。言葉の壁は厚い。家族同様に接するというのは日本人の特質からいっても難しいかも。
  • 平小学校は、世界遺産があること等の地域柄(日本的な風土)、各方面から交流の依頼が多い。そのため、少人数の生徒が多忙となり、負担が多くなることが心配。
  • 円高の影響で、訪問が減少。姉妹校提携も年々困難に。交流の方向転換も今後は必要(作品交流や衛星回線の利用)。
  • 教諭独自の受入では、学校全体の理解・協力が必要不可欠。
  • アメリカでは教諭独自の交流がよくあるが、この場合、学校は保障・責任を一切負わない。あくまでも、個人の活動なので、予算少ない。負担をかけないよう配慮必要。
  • 教諭独自の交流は異動などによって、連絡が途絶え、続かないことが多い。

【姉妹校提携】

  • 最初に約束事をしっかり話し合い決定する。(費用の折半など、対等な条件で)
  • 提携を結んでしまうと訪問先を変更したくてもしづらい面がある。

【e-mail、文通】

  • 生徒個人のアドレスを使用させない(個人情報の漏えい防止)。学校のアドレスを利用。
  • 相手校の入学・新学期の時期(9月)に始めると良い。長期休暇をはさむ時期に始めると、連絡が途絶え、続けられなくなる。8月から準備をすると良い。
  • 英語での手紙の書き方指導の時間を割かなくてはいけない。
  • 生きた英語に触れ、文章を作る作業の中で、語彙も増え、英語力がついた。
  • 実際に会っての交流もしてみたい。

【作品交流】

  • 相手校の気持ち、状況を汲み取る努力を。生徒人数が異なると、少人数の側が、返事をするのに負担が多い。
  • 絵画作品からは、その土地の風景や文化が伝わり、異文化理解にもつながる。
  • 人的交流もしてみたい。

【演奏会】

  • コンサートを一方的に聴くだけではなく、生徒とのジョイントコンサートやCD製作にまで発展。音楽を通して深い交流が出来た。保護者、地域の人も巻き込んでの交流ができた。

【修学旅行】

  • 文化的・歴史的つながりの強い韓国や中国への旅行が多い。国内旅行の費用で行ける、安くて近い場所としても魅力。
  • 国内旅行の頃より、外国に来ているという緊張感からか、生徒はより規則を守り、慎重な行動を取るようになった。

【スポーツ交流】

  • 練習・トレーニング以外での交流は、生徒が自発的に互いの寮を訪ねるなどして行っていた。
  • 遠征時の自己負担が多い。

【ビデオチャット、テレビ会議、テレビ電話】

  • 環境設備を整えなくてはいけない。
  • 通信の状態の悪さ、機械の故障で続けられなくなった。
  • 中古品を送ってもいいが、機材が合うか分からない。
  • 別の交流手段を考える(録画したビデオを送るなど)
  • 時差の問題(日本側が1限目9時〜、相手側が放課後4時〜
    定時制学校では、1限目5時〜、相手校が朝8時〜などで対応)

【慈善事業】 

  • 物を与えるだけではなく、人的交流を地道に続けたい。
  • 子供が主体の交流を。
  • 子供らしさを大切にした助け合いや励ましを。
  • 不要な車椅子を贈る事業では、郵送の手続きのための書類作成や申請などが予想以上に大変だった。企画から、送り届けるまでに1年かかった。エネルギーと根気が必要。

【国別マニュアル】

中国
  • 公共のトイレが不便。
  • オリンピックの工事で渋滞多い。
  • 日本製の電化製品を贈ると喜ばれる。
  • どんぶり勘定、大ざっぱな面がある。言葉が通じず、直接交渉できないと、割高に請求されているように思うことがある。
韓国
  • 年配者は日本語を話すことができる。歴史的背景を事前に知っておくべき。
  • 生徒は大変積極的。日本にとても興味をもっている。英語力がある。
  • 北朝鮮との国境近くを見学。世界情勢の緊迫感を自分の身で感じることが出来た。
シンガポール
  • 治安が良い、近い。
  • 欧米の白人社会ではなく、アジアの英語圏であり、多民族多宗教国家という国で学ぶことは多い。
アメリカ
  • 学校生活の違い大きさに、生徒は驚く。
  • 服装の自由や行動、勉強は生徒個人の責任という考え方。
  • 先生独自での交流が多い。
  • 学校主体で国際交流を進めている学校は、日本語コースのある学校が多い。
アフリカ諸国
  • 郵送に時間がかかる。郵送料もかかる。
  • 通信状態が悪い。連絡がとりにくい。
ロシア
  • ロシア船の入港が増え、県内に入港している港付近の学校に、親善協会などからの依頼での交流受入が多い。
  • ロシア船への招待では、船の上は海外。引率が諸注意を事前に伝える。
担当者について
  • 異動の際に引継ぎが行われていない。
  • 担当者用マニュアルを作っては?
  • 一人ではなく、複数で受け持っては?
  • 相手校の担当者との日頃からのコミュニケーションが必要。
  • 担当者同士の連絡を密に。
  • 担当者の情熱とやる気が大事。
  • 直接交渉できる語学力があればいい。
その他
  • 日本以外の国・・・基本的にマイペースなので、メールの返事がなかなか来なかったり、訪問日程がぎりぎりまで決まらないということも少なくない。行き当たりばったりの面も。

 


【パスポートの取り方】