保健室で出会ったこころにズシンときた言葉

子どもの心は、どのように成長するのか」

【真生会富山病院の明橋大二先生の講座から】
 子どもの心は、その子のペースで親に依存したり、親から離れて自立して行動したりと「依存」と「自立」を繰り返しながら成長していく。十分に甘えられた人は、立派に自立することができる。子どもを「甘やかしてはいけない」というのは大人のエゴである。

 思春期の子どもは、「分かってほしい、でも分かってほしくない」「自立したい、でも甘えたい」といった様々な葛藤の中にいる。そのため、親や教師の意見がほしいというよりも「ただ見ていてほしい」「自分の力だけでやってみたい」という気持ちをもっていることの方が多い。だから、必ずしも子どもが言葉で表現しなくてもよいという心のゆとりと大人側見守る姿勢が大切である。

思春期の親子の本質として、東京学芸大の大河原教授は、「育とうとする子どもと、守ろうする親との間の葛藤は、親なしでは生きてこられなかった子どもがあっさりと親を捨てていくという健全なプロセスにおいて、親がその喪失を乗り越えていくための過渡期古いものから新しいものへと移り変わっていく途中の時期)」と表現している。今まで親に守られ育てられてきたという実感が大きい子どもほど、親から離れることに対して罪悪感をもちやすい。そのため、親は、子どもがいかに親から離れることを支え、送り出すか、子を信じ、ただ見守り続けることができるかにかかってくる。この時期は、親子多くの悩みを抱え、葛藤を感じることが避けられない時期である、子もが親から見守られていることを感じることができれば、「自分は信頼されているんだ」と大きな自信につながることは確かである。

「反抗期になったのか、ほとんど口をきいてくれなくなってしまって」

 この言葉は、あるお母さんと雑談していたときに話された言葉である。5年生ぐらいまでは、夕食のときは、何も言わなくても今日学校であったことや友達のことをたくさん話してくれたのにと、ため息をつきながら語られた。

 

 ここでは、子どもが保健室に残していった言葉から、研修会で学んだことや児童心理の雑誌などを参考にしながら、保護者の方と一緒に“子どもの今”を考えていきたいと思いページを作りました。