平成14年8月19日〜20日
富山国際会議場
 2003年3月に京都を中心に行われる第3回世界水フォ−ラムに先立ち、富山で開催されたプレフォ‐ラム。今回のテ−マは「世界の地下水」を中心とするものであり、発表や講演等について、参加者は同時通訳のイヤホ−ンを使ってお聞きしました。 
 富山県は国内でも有数の降水地帯であり、水資源に大変恵まれていますが、アジアやアフリカ等では水不足が大変深刻化しているそうです。わたしたち動植物が生命を維持するのに「水」がいかに貴重なものであるか、地下水を通して水環境の重要性を子ども達や一般市民に普及するとともに、地球規模で地球環境問題に対する指針や解決法を理解し、かつ積極的に行動ができるようにとの願いのもとに企画されたものです。
< 8月19日(月)9:00〜18:00>
 ・セッションT 世界の地下水問題
        (中国、ブラジルなど5ヶ国の事例報告)
 ・セッションU 日本の地下水問題
         ・水と人間の関係
         (富山県の地下水管理を例にして)
         ・地下水汚染と地下水保全
         ・ある盆地における浅層地下水と
              地下水のかかわりについて
         ・黒部扇状地の地下水と
              河川のかかわりについて

<8月20日(火)9:30〜17:00>
 
・セッションV 学校の活動事例報告
          (9:30〜 12:00)

          浅井小学校 村椿小学校 
          上青小学校 黒部水の少年団
          中田中学校 
          高岡龍谷高校 魚津工業高校
 ・基調講演 知って欲しい地球のすばらしい自然像
       地球環境問題に対峙して
        名古屋大学名誉教授 北野 康
 ・特別講演 地下水の集約的使用
        コムプルテンス大教授 ラモン・ラマス
 ・シンポジュ−ム 庄川扇状地の地下水

活動事例報告
 多くの学校では、日頃から総合的な学習の時間等を通して地域の特色を生かした活動として「水環境」にかかわる取組みが行われています。今回は次の6校と1団体が実践報告を行い、10校余りがポスタ−セッションによる展示発表をしました。
 ・大門町立浅井小学校 浅井の自然や水は ぼくらの宝
 ・黒部市村椿小学校  サケの飼育活動
 ・入善町立上青小学校 沢杉の不思議、湧水の不思議
 ・高岡市立中田中学校 学校ビオト−プによるアシツキの生育
 ・高岡龍谷高等学校  小矢部川の河川水質と生息生物の経年変化
 ・魚津工業高等学校  河川の水質検査
 ・黒部水の少年団
    水の少年団活動
  5年生が、全校みんなで取り組んでいる活動を代表して発表しました。トミヨの飼育観察活動から井戸掘りまで3年間の実践活動をパソコンを使って紹介しました。 
 特に今回は「地下水」がメ−ンとあって、かち込みによる井戸掘りまでしたことが会場内をわかせたように感じました。
 発表内容の概要を紹介しましょう。
本校の取組み
世界水プレフォ‐ラム
 昔はたくさんいた魚トミヨは、今やレッドリストに載せられるくらいの希少な魚になりました。一定の温度のきれいな水に棲む魚であることがわかり、井戸水を利用した水槽で飼育し観察を始めました。せっかく水槽内で孵化した稚魚も、水の管理が不十分で育ちませんでした。
 トミヨのことを知るば知るほど、
これまで当たり前のただの水が、貴重な水に思えてきました。まさに、浅井の水は命を育む宝物です。
 水槽内でなんとかトミヨの稚魚を育てたいとえさやりをはじめ、写真やビデオにとり詳しく観察し記録に残しました。継続観察の結果、繁殖期の体の変化、巣づくりの様子、フォ−バリングなどいろいろと明らかになってきました。
 また、トミヨ等が広々と自由に泳げるようにと造った浅井小自然の池も、魚や水草を補充し、充実させていきました。
「浅井小自然の池」は私たちの心のつまった「宝の池」になりました。
 鴨川で魚を捕っていて気づいたことは、水がきれいなのに意外とゴミが多かったこと。早速他の川でも調査活動をし、川ランキングを決めたり、生き物マップもつくりました。
 @お米づくり
 砂場を改造しての田んぼです。土いれから始めました。ところが、肝心の水がありません。小グランドでは用水を利用することもできません。
 そこで思いついたのが井戸掘りです。地域の方のお世話で、昔ながらの「かち込み方式」で井戸を掘ってみることになりました。全校児童で「くい打ち音頭」に合わせて管をかちこんでいきました。約7m余り入り、その時冷たい水が出ました。
 A水辺の水族館づくり 
 今までの水槽をさらに充実させようと考えました。浅井地区周辺の魚を集めようとの夢をふくらませ、地域の方々にもお願いしています。 
 浅井の生き物のことをみんなに楽しく知ってもらいたいと考え、スタンプラリ−、クイズ、パンフレットなどの作成中です。
 B楽しく安らげる広場づくり
 池に水車をつけたり、木陰にブランコをつくったりしました。また、井戸水を利用し、小川をつくり、ホタルが舞う川になればいいなと願っています。
 C川遊びクラブ
 地域の方々にも協力を願って、楽しい活動をいっぱい組み込んでいます。そのひとつが、投網の練習です。
は、陸の植物である稲や水辺の生き物の命を支えています。
地下水
浅井の水は命を育む贈り物
浅井で育つ人と自然
発表した皆さん
英語で書かれた参加証をいただく
 午後からは、大学の先生による基調講演や特別講演がありました。 
 最後に、「庄川扇状地の地下水」と題してシンポジュ‐ムがあり、国土交通省富山工事事務所より、調査資料に基づく庄川扇状地の地下水の現況についての発表、そして、3人のパネラ‐による
意見交換がありました。
 全体を通じて、わたし達の共有の財産としての地下水を開発することも大切ですが、保全ということも一緒に考え、環境問題としてともに考えていくことの大切さを学びました。
 このようにメ−ンホ−ルでの発表の他に、ポスターセッションとしての発表もあり、水環境にかかわる取り組みが多く展示されていました。
 本校も全校で取り組んでいる活動を「すてきな水を生かす」「きれいな水を守る」という視点でまとめ、展示しました。
 各学校の活動報告の後、海外の先生方からご講評をいただきました。その中で、特に印象に残ったことだけ紹介します。
 ・子どもの時に学ばないことは、一生学ばない。(ドイツの諺)
 ・若いのに一生懸命やっていることに感動をおぼえた。 
 ・成長する(研究している人)ことは大切、成長を見守る先生方(
  研究を支えている人)も大切