3月14日(水)に小雪が舞う寒空の中、第60回卒業式が厳粛にとり行われました。
卒業生315名の他、約700名が見守る式は、終始心地よい緊張感と、時より体育館へ差し込む光が厳かな雰囲気を作り出し、より一層静かさが響き渡っていました。
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山下善路校長は、次のように式辞を述べました。
この富山の地が「雪国」であることを忘れてしまいそうになった冬を終え、木や草がますます生い茂ようとするこの佳き日。富山市立堀川中学校「第60回卒業式」が行えること、心から喜んでおります。
ご来賓の皆様方には、ご多用の中「卒業生の門出」をお祝い頂き、誠に有り難うございます。
確かに成長した卒業生の姿、これも一重に皆様方の日頃のご支援の賜と、心より感謝しております。本当に有り難うございます。
315名の皆さん、「卒業」おめでとうございます。
今、卒業証書をお渡しながら思い出していたのは、この堀川中学校で、私が最初に卒業を祝ったのが通称「黄」学年だったことです。その平成16年3月の卒業生で上級学校等へ進んだ方々は、今年平成19年は、高等学校を卒業という巡り合わせです。
今年に入り、大学への進学が内定したとの嬉しい知らせをもって、幾人かの皆さんが職員室をたずねてくれました。懐かしさとその成長した姿に、改めて目を見張りました。またこの3月、各高等学校等の卒業式に出席された先生方からも、同様な感想を伺うことが出来ました。
ですから、平成16年4月に入学した皆さんは、その「黄」学年を引き継いだカタチになりました。
皆さんを始めて迎えた時、どのようなお願いをしたのか覚えているでしょうか。
平成16年度入学式で話したのは、当時97歳でお元気だった大村はまさんの言葉です。
「小学校は子どもの学校、‥中学校は‥大人になる学校」(大村はま/苅谷剛彦・夏子著『教えることの復権』ちくま新書)で、この「大人になる」中学校では、「大人になってやって悪いことはやめていかないと困るので」、その為にも、まず心懸けることは「一ぺんでものを聞いてほしい」ことでした。思い出しましたか。
残念なことに、大村はまさんは平成17年4月、98歳で亡くなられましたが、皆さんはこの3年間「大人になる」よう努力してくれました。
実は、皆さんの成長を知る資料があります。
それは、皆さんが学校生活を振り返るために行った毎年1回の調査で、3年分の回答結果です。
平成16年度から取り入れた「学校評価」で、生徒の皆さんは、15の項目に回答しました。
その中の「クラスの人たちは、授業中に先生の話を聞いていますか」です。
「よく聞いている」「だいたい」、「あまり」そして「ほとんど聞いていない」の4っつの選択肢を、それぞれ100、75、50、25で置き換え集計すると、1年生の時は74.8、2年生では73.6、そして3年生では77.7という数値になりました。
2年生での落ち込みはありますが、3年では1年時74.8を上まわる77.7という値です。皆さんの成長がはっきり読み取れます。
「聞く」ことに関連するもう一つの質問「授業中あなたが意見を発表したら、クラスの人は聞いてくれますか」では、1年時78.6、2年73.1、3年76.7で、その状況が伺えます。
この様に、皆さんは身体だけでなく、心構えも確実に成長したことが分かります。
この堀川中学校で、皆さんは、勉強や生徒会活動、そして色々な行事や部活動を通して「大人になる」努力を重ねましたが、今日のこの機会に「大人」像を確かめたいと思います。
日頃、落ち着いた行動がとれる子供たちに「大人しいネ」の誉め言葉がある、そんな姿です。
この「大人しい」から、まず「落ち着き」が必要です。
それから、どんなことも他人のせいにしないで自分をふり返ることです。子どもの頃は、時に友達や大人のせいに仕勝ちでしたが、この3年間では自分で責任を取ろうとする言葉や行動がふえました。これは、友達や家族等を思いやる心に通じます。
ここから、「付き合いやすい」感じが生まれ、友達の信頼感も増してきます。
如何でしょう、実際の「大人」像が思い浮かびますか。
この大人像は、今出来なくても良いので、これからが大切です。これまでの努力をそのままに続けて下さい。
「大人」というのは、出来上がり決まった姿があるのでなく、成長させていくものです。ですから、何時もまだまだという「謙虚」さが必要です。
皆さんが今回選んだ、就職、高校への進学自体が大人としての振る舞いの一歩です。
これまでの小・中学校と違い高等学校等は、どうしても行かなければならない学校ではありません。皆さん自身の希望やこれからを確かめ、家族の人とも相談し決めた進路です。就職等は、文句なく「大人」として社会に踏み出す一歩です。
「大人になろう」と、中学校で学んだ多くの体験を是非これからの生活に役立てて下さい。
さて、保護者の皆様方にはお子様方のご卒業、誠におめでとうございます。義務教育を終えるに当たって、もっとも身近な相談相手となってお力添え頂いたこと有り難く感謝致します。
保護者の方々には、「大人」に成りつつある、それぞれのお子さん方の成長を十分に見つめて頂きました。
この3年の間には、子供に戻りそうな姿をただハラハラと見守るだけの時期もあったことと思います。しかし、今日の卒業生の姿は、それぞれに立派な大人の姿を見せてくれます。
この成長は、ひとえに、子供たちの良き相談相手になって頂いた、保護者の方々の温かな励ましや支えがあったからです。
これからも、これまで以上にお子様方の心の支えとなり、また人生の先輩としての「大人」の姿を、そのままにお示し下さるようお願いします。
ただ、先程紹介した学校評価・保護者用で、例えば「学校は、保護者・地域社会の願いに応えている」の回答では、1、2年と73.4の変わらない評価を頂きながら、3年では72.2と、十分ご期待に添えなかったことにも気付かせて頂きました。
しかしながら、この3年間、堀川中学校に注いで頂きましたご厚情には深く感謝しております。本当に有り難うございました。さあ、卒業生の皆さん「今日は、中学校最後の日」です。同時に「これまでの人生、最後の日」にもなります。
過去を変えることは出来ません。「したこと」は後悔せず、「しなかったこと」や出来なかったことを、もう一度見つめて下さい。
そして、「今日は、これからの人生最初の日」になることを確かめましょう。
今まで以上に、皆さん一人ひとりが主人公です。率直に「今日」のそして「今」の自分を見つめ直し、出来ると信じたことをやり遂げるよう努めて下さい。
これまでのそれぞれの「過去」を変えることができないように、他の人もたやすく変えることは出来ません。
ですが、これから大人になろうとする自分は変えることができます。それは、「未来」を変えることにもなります。
自分を信じて歩んで下さい。
皆さんの今後の一層の精進と健闘を心より祈り、式辞とします。平成19年3月14日 富山市立堀川中学校長 山下善路
参照:山下景子著『美人の日本語』(幻冬舎)、なだいなだ著『NHKこころをよむ「こころ医者入門」』(NHKシリーズ'06.10)
田村進TH会長から、次のような祝辞をいただきました。
卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。第60回の節目の卒業式にあたり、保護者を代表して、心よりお祝い申し上げます。
60回といいましても1年1年を積み重ねてきたものですから、大変重みのあるものですが、みなさんの今日の姿も、毎日毎日の生活、小学校、中学校での学習、多くの経験の積み重ねの成果ですからみなさんも大変立派です。みなさんが生まれてから、私たちも親も15年の歳月を重ね、随分と年をとりましたが、みなさんがこんなに大きく立派に育ってくれとても嬉しく思います。本当にありがとう。ご来場の保護者の皆様や、温かく見守り育ててくださったご家族とともに今日のよき日をお祝いしたいと思います。 また、3年間、卒業生を時に優しく、時に厳しく慈愛に満ちて御指導いただいた教職員の先生方、みなさま方にも厚く御礼申し上げます。卒業後も変わらぬ御指導をお願い申し上げます。そして、ご多用の中ご臨席の、ご来賓のみなさま方には、長い間、地域、学校で愛情溢れるご指導頂き誠にありがとうございました。
私が30年以上も前の中学生の時の国語の授業で出会った言葉で、知る足と書いて「知足」という言葉があります。満足を知る。つまり、自分のいまある分で心を穏やかにしてむやみにむさぼらないという意味です。程々の満足でよしとすることを知ることが幸せといった感じでしょうか。未だにその言葉が頭の片隅からはなれずにおります。とは申しましても、人間の欲望に終わりはなく、欲望が次から次と際限なく出てくるので、私自身「知足」の言葉どおりにはなかなかいかないのですが、最近その言葉にもう少し続きがあるということを知りました。
中国の古代思想家老子が「足ることを知る者は富めり。強(つと)めて行う者は志有り』という言葉が続くそうです。読み上げても意味がわかりにくいのですが、ある解釈によると「もっているだけのもので 満足することを知るということが豊であるということであり、自分をはげまして行動するものがその目指すものを得るのである」ということのようです。私たちはどちらかというと一獲千金を求めがちですが、実際には簡単に大きな成果を上げることは大変ですし、一度には出来ないことが多いように思います。ですから毎日の学習、部活動の中で、少しずつでも成長したことを喜び、努力を続けていくことが心を豊にし、希望のもてるいきかたになるように思います。皆様方の豊な成長をお祈りいたします。
今日はご卒業おめでとうございました。平成19年3月14日 堀川中学校TH会 会長 田村 進
卒業生を送る言葉では、在校生代表・稲葉潤君が、次のような言葉を述べました。
今日このよき日、数々の思い出がよみがえってきます。あこがれの先輩方は、部活動や学校行事、生徒会活動など様々な時に優しく声をかけて下さり、励ましていただきました。また、たくさんのアドバイスをいただきました。
この堀川中学校の伝統を受け継ぎ、私たちは新たな歴史をつくりあげます。
これからの皆さんのご活躍をお祈りし、詩を贈らせていただきます。
大木実 「前へ」前へ
僕はこの言葉が好きだ
物語が終わっても 僕の人生は終わらない
希望を失わず 常に前へと 進んでいく
つらいこと悲しいことに出会うたび
僕は弱い自分を励ます
前へ
卒業生を送る歌 在校生三部合唱「手のひらをかざして」
指揮 樋口善幸 伴奏 水上萌子
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別れの言葉では、卒業生代表の山腰みせりさんから次のような言葉を述べました。
今日この日、門出の日を迎えることができ、心より感謝申し上げます。
貴重な思い出は、私たちの宝物です。色んな場面で親身になって一緒に考えていただいた先生、また陰で支えてくれた家族、勇気づけてくれた友達、多くの方に支えていただいた3年間でした。
いつも温かく見守っていただき、ありがとうございました。
在校生の皆さん、60年の伝統を大切にしながら新しい堀中を切り拓いてください。明るく楽しく正しく過ごしてください。
別れの歌
・ 「桜散る頃〜僕達のLast Song〜」
(調布市立神代中学校平成13年度卒業生一同 作詞 山崎朋子 作曲)
指揮 今井聡子 伴奏 櫻井 静
・ 「旅立ちの日に」
(小嶋 登 作詞 坂本浩美 作曲)
指揮 川原康平 伴奏 古田禄大

この富山の地が「雪国」であることを忘れてしまいそうになった冬を終え、木や草がますます生い茂ようとするこの佳き日。富山市立堀川中学校「第60回卒業式」が行えること、心から喜んでおります。
それは、皆さんが学校生活を振り返るために行った毎年1回の調査で、3年分の回答結果です。
さて、保護者の皆様方にはお子様方のご卒業、誠におめでとうございます。義務教育を終えるに当たって、もっとも身近な相談相手となってお力添え頂いたこと有り難く感謝致します。
今日このよき日、数々の思い出がよみがえってきます。あこがれの先輩方は、部活動や学校行事、生徒会活動など様々な時に優しく声をかけて下さり、励ましていただきました。また、たくさんのアドバイスをいただきました。

今日この日、門出の日を迎えることができ、心より感謝申し上げます。
・ 「桜散る頃〜僕達のLast Song〜」
・ 「旅立ちの日に」




















