二上工業高等学校 閉校にあたって      第19代校長 寺島(当時)

 昭和30年代当時の産業の基盤であった機械、化学工学、土木の3課程が設置され、躍進日本の未来を造る大動脈に繋がる堅実なる技術者を排出することを目的に、長い伝統を築いてきた富山県立二上工業高等学校は、平成24年3月31日をもって閉校しました。
 
 本校は、昭和37年4月に開校し、校舎未完成のため高岡工芸高校及び高岡市立定塚小学校の一部を仮校舎として授業を行うという厳しい状況の中で、施設がなくてもでき、さらに二工生の意気込みを示すことができるものとして企画された「創校記念マラソン大会」、「弁論大会」を伝統行事と位置づけ、その精神を連綿と受け継いできました。
 
 学科改編を経ながら、8438名の卒業生を世に送り出してきました。本校には、環境教育、部活動の2分野を追求してきた、言わば文武両道の歴史があると言えます。各運動部、文化部・工学部の活発な活動による学校活性化効果には、絶大なものがありました。
 
 環境分野では、平成14年の環境マネジメントシステム国際規格ISO14001の取得をはじめ、環境に関する科目の学習やエコスクール活動、エネルギーの有効利用の研究・活動、地域の環境保全活動を行うなど学校全体で環境教育を積極的に推進してきました。東日本大震災により私達の社会のありように根底から疑問符を突きつけられた中、改めて環境教育の必要性が認識されつつあります。本校の「環境に配慮したものづくり」による人づくり・心づくり教育がますます求められているところです。
 
 平成22年度からは高岡工芸高等学校と再編統合となり、本校の「環境に配慮したものづくり」の伝統は、順次新高校へと受け継がれ、平成24年度からは新たな芽として育って行くことになりました。二上工業高校で培われた歴史と伝統は、新高校の中で脈々と生き続けることになります。
 
 併せて、本校の跡地利用として、北陸初となる、就労支援を目的とする、高等特別支援学校が開設されます。また、校舎前庭の一角に、敷地内の記念碑等を移設し、メモリアルとして整備、さらに高岡工芸高校に向かって左側門柱付近に初代関 清三校長先生の胸像(昭和51年、創立15周年記念事業として建立された)を移設することができました。
 
 平成24年3月31日をもって二上工業高校は閉校するため、以後の成績証明書、卒業証明書などは高岡工芸高等学校で発行することになります。同窓会についても同校内にお問い合わせください。ご来校になられた際、初代関校長先生の胸像をご覧になり、当時を懐かしんでいただけたら幸いです。また、高岡工芸高校の尚美会館(同窓会館)1階にはメモリアルコーナーが設置してありますので併せてご覧くだされば幸いです。
 
 半世紀の長きにわたる関係の皆様方のご支援やご協力に心からお礼申し上げますとともに、皆様方の益々のご活躍をご祈念いたしております。
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